更年期外来

更年期外来

健康診断の結果は問題ないのに、なんだか最近調子が悪い。


更年期とは調子が悪いことではありません。
更年期とは閉経前後の約10年のことをいいます。
その時期に ほてり、動悸、頭痛などいろいろな身体の不調がおきることがあります。
これを 更年期症状といいます。
更年期症状がご本人にとって 問題になった場合が、更年期障害です。

女性が閉経する平均年齢は 50才過ぎです。
40~50代の方で他に原因がみられない方は、もしかして更年期障害かもしれません。相談してください。
漢方薬やホルモン剤を使用し症状が緩和することがあります。ご本人と相談しながら治療法を決めていきます。

漢方薬は保険診療内のエキス剤を処方します。症状や体質によって処方は異なります 。
ホルモン剤の主流は内服薬から貼り薬やジェルに変わってきます。

更年期は誰にでもやってくる人生の一時期です。
決して ホルモンがおかしいとか 体調が悪いという意味ではありません。何の症状もなく通り過ぎる方もいっぱいいます。
無理せず楽しく過ごしましょう。

でも必要な方はお薬を使用してもよいのです。お薬は 明るく、前向きに生きるためのお手伝いをするためのものです。

女性ホルモンは2種類存在します。エストロゲンとプロゲスチンです。
更年期障害を改善するのは、エストロゲンです。しかし エストロゲンのみの使用をつづけた場合、子宮体がんが増加する可能性があります。必ずプロゲスチンを併用します。
エストロゲンは、過去には プレマリン®を毎日1錠内服していましたが、現在は副作用(脂質系の悪化による、血栓の上昇など)のリスクを考え、できるだけ シールやジェルをします。内服薬を使用する場合は、ジュリナ®を使用します。

子宮摘出されている方はエストロゲン単独投与で大丈夫です
エストロゲン単独では、乳がんの発症が少し減少することが知られています

更年期障害の治療には、低用量ピルは使用しません。
ピルはホルモン剤という意味ではありません。避妊薬という意味です
低用量ピルとは、避妊薬の中では低用量であって、40歳以上にとってはホルモン量が多すぎます。そのため 副作用の血栓症のリスクが上昇します
更年期障害の治療に使用するエストロゲン量は、低用量ピルの10分1程度です。副作用を考え、更年期障害のためだけに、ピルを使用することは止めましょう

若年性更年期という言葉は マスコミ用語といわれています。医学用語ではありません。
マスコミ的には、調子が悪いのはホルモンの影響で、そのことを若年性更年期と呼ぶことが多いようです。
大きな誤解があります。一般的に、卵巣機能は35歳ごろより徐々に低下しています。これは 避けられない事実です。卵巣の寿命は自分で変えることはできません
また、ホルモンを調節するのは、脳であり、卵巣は脳の命令により、女性ホルモンを出しているのです。
ストレスは脳に影響を与えます。そのため、脳から命令が正しく出ないと、卵巣からホルモンが出ません
つまり、卵巣がいけないのではなく、脳がストレスを受け、卵巣に命令がだせず、ホルモンが正しくでないため、月経不順になったりします。
間違えないでください
卵巣がいけないのではないのです。
しかし 閉経近くなると卵巣が老化し、命令が多くないと卵巣からホルモンが出せなくなってきます。脳が頑張ってしまうのです。
自分ではどうにもできないことがあるのです

若年性更年期だから 低用量ピルを飲みましょう
というのは おかしな話です
更年期ならピルはのむべきではありません。若年なのに女性ホルモン値が低い理由が大切です。
もし 将来妊娠希望される方が早く閉経しそうならば、妊娠できなくなる可能性があるため、ピルを飲んでいる場合ではなく、早めに専門医に相談するべきです。

ホルモン補充療法のガイドラインは2012年に更新されました。
当院医師は女性医学会(旧 更年期学会)の認定医です。
ガイドラインに準じ、正しく使用します